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2024年8月6日(火曜日)

特定保健用食品 許可等状況報告
2024年7月許可情報更新

2024年7月8日、特定保健用食品(特保)としての表示許可を受けた製品が公表された。2024年7月は疾病リスク低減表示特保1件が承認された。

【疾病リスク低減表示特保の許可状況】
7月8日に許可を受けた製品は、株式会社ニッスイの「おさかなのソーセージ60」(概要は以下の表を参照)。当該製品は、カルシウムを関与成分とし「歳をとってからの骨粗鬆症になるリスクを低減する可能性があります」という疾病リスク低減表示を行うものである。

現時点で、疾病リスク低減特保としての表示許可を受けている製品は27製品である。2020年、消費者庁は疾病リスク低減表示特保に関して、実際の許可実績が「カルシウムと骨粗鬆症」に関するもののみといった状況を鑑み検討会を立ち上げ、2021年3月30日に同検討会の意見を取りまとめた「特定保健用食品制度(疾病リスク低減表示)に関する今後の運用の方向性」を公表した。また、2022年8月には「特定保健用食品の表示許可等について」の一部改正(消食表第343号)により別添4に「う蝕に係る疾病リスク低減表示について」が追加された。近年、このように疾病リスク低減表示特保の運用体制を調整する動きがみられたものの、その後、現時点までに「カルシウムと骨粗鬆症」以外の疾病リスク低減表示特保として許可を受けた製品は、DHAとEPAを含み「心血管疾患になるリスクを低減する可能性があります」と表示する1製品*に留まっている。
*「DHA入りリサーラソーセージω」、マルハニチロ株式会社(許可日:2023/10/30) 許可を受けた表示内容は「この食品はドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)を豊富に含みます。日頃の運動とDHA及びEPAを含む健康的な食事は、将来、心血管疾患になるリスクを低減する可能性があります。」

【許可等の状況概要】
特定保健用食品の2024年7月までの許可等品目数は、失効および撤回品目を除き1,039品目となっている(うち許可1,038品目、承認1品目:詳細は消費者庁ウェブサイト特定保健用食品許可(承認)品目一覧参照)。
区分別の許可品目数は、特保437品目、規格基準型特保111品目、疾病リスク低減表示特保13品目、条件付き特保1品目、再許可等特保476品目。直近10年間の許可品目数推移をみると、再許可等特保を除いた許可品目数は、機能性表示食品制度が開始された年の翌年度である2016年度をピークとして減少傾向を示している。
現時点で許可を受けている特保の表示は「おなかの調子を整える」機能の表示が3割を超え、他の表示と比較して突出して多く、次いで「食後の血糖値の上昇を緩やかにする」、「体脂肪が気になる方に適する」表示の許可を受けた製品の順となっている。


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