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2021年12月21日(火曜日)

「東京栄養サミット2021」結果概要
(令和3年12月7日開催)

1.東京栄養サミット2021では、各国政府、国際機関、民間企業、市民社会、学術界を始めとする幅広い関係者の参加を得て、先進国・途上国を問わず、成長を妨げる低栄養と、生活習慣病を引き起こす過栄養の「栄養不良の二重負荷」が問題となっていることや、新型コロナ感染症による世界的な栄養状況の悪化を踏まえ、(1)健康、(2)食、(3)強靭性、(4)説明責任、(5)財源確保の5つの観点に焦点を当てて議論が行われました。

2.7日に行われたハイレベル・セッションでは、約30か国の首脳級及び閣僚級等の他、国際機関の長、民間企業、市民社会、学術界等の代表等、計50名以上が、栄養改善に向けた取組を述べました(初日の概要)。

3.8日に行われたテーマ別セッションでは、冒頭、金子農林水産大臣から、食料システムの変革に万能の解決策はない、イノベーションにより食関連産業が栄養改善に貢献する、食育等により個人の行動変容を促す、政府と企業の連携により途上国を支援する旨述べました。また、後藤厚生労働大臣(佐藤厚生労働副大臣代読)から、新型コロナ感染症の拡大により栄養不良の人々の増加が懸念されている中、一致団結して栄養改善を推進することが必要である旨述べました。また、(1)健康、(2)食、(3)強靱性の3つのテーマ毎にパネルディスカッションが設けられ、各国政府、国際機関、民間企業、市民社会、学術界他の幅広い関係者がパネリストとして参加し、今後取り組むべき方向性について議論が行われました。さらに、上記の3つのテーマの横断的視点として、説明責任及び財源確保についても併せて議論されました。

4.また、東京栄養サミットの開催に伴い、国内外の様々な関係機関が主催する栄養改善に関する行事120件以上が公式サイドイベントとして認定され、日本の国内外における栄養関連の産官学の取組も踏まえ、栄養改善に向けた意見交換や栄養分野における取組の発信が行われています。

5.2日間のサミットにおいて、少なくとも、66か国及び20社の企業を含む156のステークホルダーから331のコミットメント(それぞれの政策的・資金的意図表明)が提出されるとともに、計270億ドル以上の栄養関連の資金拠出が表明されるなど、過去の栄養サミットを上回る成果が得られました。

6.今回の東京栄養サミットにおいては、栄養改善に向けて国際社会が今後取り組むべき方向性をまとめた成果文書として、64か国の政府、11の国際機関、60社の民間企業、58の市民社会を含む、212のステークホルダーからのエンドースを得る形で、東京栄養宣言(グローバルな成長のための栄養に関する東京コンパクト)が発出されました。東京栄養宣言では、2030年までに栄養不良を終わらせるため、健康・食・強靱性・説明責任・財源確保という5つの項目について、今後取り組むべき具体的な方向性が示されました。

[参考1]ロンドン会合(2013)
39か国、19企業を含む90のステークホルダーがコミットメントを表明。合計41.5億ドルの栄養関連の新規の資金拠出を表明。


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