「日本人の食事摂取基準」策定検討会の報告書が取りまとめられました
~誰もがより長く元気に活躍できる社会を目指し、高齢者のフレイル予防のほか、若いうちからの生活習慣病予防に対応~
令和元年12月24日、厚生労働省の「「日本人の食事摂取基準」策定検討会」(座長 伊藤貞嘉 東北大学名誉教授)の報告書が取りまとめられ、公表されました。
「日本人の食事摂取基準」は、健康増進法(平成14年法律第103号)第16条の2の規定に基づき、国民の健康の保持・増進を図る上で摂取することが望ましいエネルギー及び栄養素の量の基準を厚生労働大臣が定めるもので、5年毎に改定を行っています。
令和2年度から使用する新たな基準(2020年版)については、この報告書を踏まえ、今年度中に告示される予定です。
【主な改定のポイント】
○活力ある健康長寿社会の実現に向けて
- きめ細かな栄養施策を推進する観点から、50歳以上について、より細かな年齢区分による摂取基準を設定。
- 高齢者のフレイル予防の観点から、総エネルギー量に占めるべきたんぱく質由来エネルギー量の割合(%エネルギー)について、
- 65歳以上の目標量の下限を13%エネルギーから15%エネルギーに引き上げ。
- 若いうちからの生活習慣病予防を推進するため、以下の対応を実施。
- 飽和脂肪酸、カリウムについて、小児の目標量を新たに設定。
- ナトリウム(食塩相当量)について、成人の目標量を0.5 g/日引き下げるとともに、高血圧及び慢性腎臓病(CKD)の重症化予防を目的とした
- 量として、新たに6g/日未満と設定。
- コレステロールについて、脂質異常症の重症化予防を目的とした量として、新たに200 mg/日未満に留めることが望ましいことを記載。
○EBPM(Evidence Based Policy Making:根拠に基づく政策立案)の更なる推進に向けて
- 食事摂取基準を利用する専門職等の理解の一助となるよう、目標量のエビデンスレベルを対象栄養素ごとに新たに設定。
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