第91回コーデックス連絡協議会
~第51回食品衛生部会(CCFH)、第41回栄養・特殊用途食品部会(CCNFSDU)~
令和2年2月18日(火)、第91回コーデックス連絡協議会が中央合同庁舎5号館で開催され、最近コーデックス委員会で検討された議題として、第51回食品衛生部会(CCFH)及び第41回栄養・特殊用途食品部会(CCNFSDU)会議について、以下の通り報告された。
第51回食品衛生部会(CCFH)
日時:2019年11月4日(月)~ 8日(金)
場所:クリーブランド(米国オハイオ州)
議題 5 食品事業者向け食品アレルゲン管理に関する実施規範案
・本規範案をステップ8で総会に諮る。
・CCFLに本作業のステータスを報告。
・予防的アレルゲン表示についてはFAO/WHOの科学的助言及びCCFLでの作業が完了した後に改訂が必要か否か検討。
議題 6. 食品衛生の一般原則(CXC 1-1969)及びHACCPに関する付属文書の改訂原案
・部会は本修正原案をステップ5/8で総会に諮る。
・判断樹についてはステップ2に戻し、ブラジル、ホンジュラス、ジャマイカ、タイが案を作成、次回会合で検討。
第41回栄養・特殊用途食品部会(CCNFSDU)
日時:2019 年 11 月 24 日(日)~ 29 日(金)
場所:デュッセルドルフ(ドイツ)
議題4:フォローアップフォーミュラのコーデックス規格(CXS 156-1987)の見直し
議題4a:年長乳児向けフォローアップフォーミュラの範囲、記述及び表示
ⅰ 適用範囲、定義及び表示の条項をステップ7で留め置く。
ⅱ 9.6.5 章の表示条項を CCFL46 に送付し承認を求める。
ⅲ 9.2.2 章、9.4.1 章、9.6.4 章の文言等の訂正を CCFL に情報提供。
議題4b:年長乳児向けフォローアップフォーミュラ、年少幼児向け[製品]の必須構成成分
ⅰ 年少幼児向け[製品]の必須成分組成に関する作業を完了し、ステップ7に留め置く。
ⅱ これらの製品について炭水化物源の甘味を測定する国際的に妥当性が確認された方法が存在するか
議題 4c:年少幼児向け[製品]の定義及び表示
ⅰ 適用範囲、定義及び表示に関する事項を第43回総会にステップ5で予備採択を諮る。
ⅱ フォローアップフォーミュラ規格の見直しに関する作業の完了期限を 2022 年の総会での採択とする。
ⅲ 表示事項はCCFLに承認を求める。
ⅳ ニュージーランドを議長、フランス及びインドネシアを共同議長とするEWGを再度設置し、①上記定義の中の未解決部分を検討し、定義を最終決定、②定義と名称の関連・影響を検討、③窒素からたんぱく質への変換係数についてのJEMNUの報告書を検討し、規格の改正に対してどの程度考慮する必要があるか検討。
議題 4d:年長乳児向けフォローアップフォーミュラ、年少幼児向け[製品]原案
時間がなく、議論を次回部会に延期することに合意。議長より、規格の構成と前文は規格の他の条項の作業が完了した後に検討する。
議題5:Ready-to-use Therapeutic Foods
RUTF ガイドラインについて第 43 回総会にステップ5として予備採択を諮ること、食品添加物に関する条項はCCFAへ、表示事項は CCFL へ承認のため回付。
議題6:トランス脂肪酸(トランス酸フリー、トランス酸低減のためのリスク管理)
議題6a:トランス脂肪酸フリー強調表示に関する原案及び議題6b:トランス脂肪酸低減のためのリスク管理の可能性
オプションB(加工食品中のTFAレベルを制限する)、オプションC(部分水素添加油脂の使用を禁止する)が TFAの摂取量を低減するという意見や、オプションE(包装加工食品にTFAの含有量表示を義務づける)はCCFLで検討済みのため支持しないといった意見が出された。WHOより、「REPLACE」(製造工程で生成するトランス脂肪酸を2023年までに排除することを目標とする取組)について発言があった。
議長より、TFAフリー強調表示の要件策定作業を中止することが提案されたことから、部会は、TFAフリー強調表示の要件策定作業を中止することとし、第79回執行委員会、第43回総会及び CCFLにその旨報告することに合意した。また、CCFL及びCCFOに、TFAの低減又は部分水素添加油脂の排除のために考え得るコーデックスの役割について情報提供することとなった。
議題7:バイオフォーティフィケーション(生物学的栄養強化)の定義原案
作業を中止することとし、第79回執行委員会、第43回総会に通知。
議題8:年長乳児および燃焼幼児の栄養参照量
ⅰ 修正版プロジェクト文書に示された作業計画に従って、6~36か月児を対象としたNRVs-Rの設定作業を継続。
ⅱ 作業スケジュールの修正を、第79回執行委員会に情報提供。
ⅲ アイルランドを議長、コスタリカ及び米国を共同議長とするEWGを設置し、6~36か月児を対象としたNRVs-R 設定の指針とするため、a)FAO/WHO 等からの食事摂取参照量の分析に基づき、NRVs-Rを導くための最も適切なアプローチ及び b)表示のためのNRVs-Rの目的を盛り込んだ一般原則を作成。
議題 11:食品及びダイエタリーサプリメントに用いるプロバイオティクスのガイドライン
アルゼンチン及びマレーシアが提案書を修正し、優先順位付けに関するPWGで検討するため、優先順位付けメカニズム(議題10参照)に従って提出することに合意。
議題 12:栄養プロファイル設定のための一般ガイドライン
i. コスタリカを議長、パラグアイ、EU及び米国を共同議長とするEWGを設置、
a) 第41回CCNFSDUの討議文書及びプロジェクト文書を分析、b) 包装前面の栄養表示に使用する栄養プロファイルの作成に関する一般的なガイドラインを策定するための討議文書及びプロジェクト文書を作成。
ⅱ. CCNFSDUでの議論をCCFLに情報提供し、CCNFSDUの栄養プロファイルに関する作業がCCFLの FOPNLの作業をどの程度サポートできるか、又どの程度考慮されるかについてCCFLに確認。
なお、上記の内容についての詳細は、第91回コーデックス連絡協議会資料を参照してください。
https://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/codex/07-15/dl/91th_shiryou.pdf
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