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2020年5月31日(日曜日)

「循環経済ビジョン2020」が公表されました。

2020年5月22日、今後の循環経済政策の基本的な方向性を提示するべく、経済産業省「循環経済ビジョン研究会」において、2018年7月から国内外の資源循環の現状と課題についての調査・分析を行い、「循環経済ビジョン 2020」が取りまとめられ、公表されました(経済産業省http://www.meti.go.jp

1.背景

我が国は、2000年代初頭より、世界に先駆けて3R(Reduce, Reuse, Recycle)に取り組み、廃棄物の最終処分量の削減やリサイクル率の向上等の着実な成果を上げてきました。一方で、国内外の経済社会情勢は大きく変化しており、特に世界的な人口増加と経済成長を背景に、大量生産・大量消費・大量廃棄型の線形経済から循環経済への移行が世界的に求められています。

循環経済への転換の必要性

  • 世界的な人口増加・経済成長に伴い、資源・エネルギー・食料需要の増大、廃棄物量の増加、温暖化・海洋プラスチックをはじめとする環境問題の深刻化はティッピングポイントを迎えつつあり、大量生産・大量消費・大量廃棄型の線形経済モデルは、世界経済全体として早晩立ち行かなくなる畏れ。
  • 短期的利益と物質的な豊かさの拡大を追求する成長モデルから脱却し、あらゆる経済活動において資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、サービス化等を通じ付加価値の最大化を図る循環型の経済社会活動(循環経済)により、中長期的に筋肉質な成長を目指す必要。
  • 循環経済への移行の鍵は、デジタル技術の発展と市場・社会からの環境配慮要請の高まり。これを新たなドライバーに、循環型の経済活動へと転換を図ることで、地球環境の保全に貢献しつつ、我が国産業の中長期的な競争力の強化につなげることを目指す(環境と成長の好循環) 。

2.「循環経済ビジョン」の概要

上記の背景を踏まえた循環経済への転換の必要性に加えて、デジタル技術の発展と市場・社会からの環境配慮要請の高まりを新たなドライバーとして、あらゆる産業が、これまでの廃棄物・環境対策としての3Rではなく、「環境と成長の好循環」につなげる新たなビジネスチャンスと捉え、経営戦略・事業戦略として、循環性の高いビジネスモデルへの転換を図ることが重要となっています。

我が国企業がこれまでの3Rの取組の中で培ってきた強みをグローバル市場で発揮し、中長期的な産業競争力強化につなげるべく、①循環性の高いビジネスモデルへの転換、②市場・社会からの適正な評価の獲得、③レジリエントな循環システムの早期構築の3つの観点から、我が国の循環経済政策の目指すべき基本的な方向性を提示するべく、「循環経済ビジョン2020」として取りまとめました。

3.公表資料

  • 循環経済ビジョン2020(概要)
  • 循環経済ビジョン2020(本文)

本記事は、Algolynx Business Sphere®が収集する情報から構成しています。 記事の内容については、発表元のソースをエビデンスとし、出来るだけ正確な情報の積み上げに努めていますが、 一部筆者の個人的な考察に基づいて書かれています。

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