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2020年12月29日(火曜日)

日本食品標準成分表(2020年版 八訂)を5年ぶりに改訂

文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会は、令和2年12月25日、日本食品標準成分表を5年ぶりに改訂し、公表した。

【改訂の経緯】
日本食品標準成分表は、食品成分に関する唯一の公的データであり、給食・調理現場等 での栄養管理・指導、個人の食事管理や加工食品の表示等における参考資料として、また 教育、研究、行政分野での基礎資料として幅広く活用されている。今般の全面改訂は、
(1)個人の食生活や施設給食の変化から需要が増大している、冷凍、チルド、レトルトの 状態で流通する食品(惣菜、いわゆるReady-to-Eat食品など)について、「調理済み流通食品」の食品 群を設け、大手事業者の原材料配合割合から算出した成分値を収載するとともに、素材からの重量や成分の変化についての情報を収載。
(2)糖質やエネルギー(カロリー)による食事管理に対応するため、従来の炭水化物を「利用可能炭水化物(でん粉と単糖・二糖類)」と「食物繊維・糖アルコール」に分けるとともに、成分表 2010 から蓄積を図ってきた、アミノ酸、脂肪酸組成とともに、利用可能炭水化物、食物繊維等の成分値に基づくエネルギー計算を行い、食品のエネルギー値の確からしさを向上。
(3)2016(平成28)年以降取り組んできた毎年の「追補」による原材料的食品等の成分値変更について、成分値を計算で求める他の収載食品に反映させ、全体の整合を図る。
ことに対応したものとなっている。

【改訂のポイント】
1 調理済み食品に関する情報を充実
 ・調理済み流通食品の収載、調理関係の各種係数の掲載
2 炭水化物の細分化とエネルギーの算出方法の変更
 ・アミノ酸、脂肪酸、単糖類、二糖類、でん粉等からの算出に変更
3 七訂追補(2016~2019)の検討結果を全体に反映
 ・ 収載食品数の増加:2,191 食品 → 2,478 食品
 ・ 既収載の菓子類、加工食品に原材料的食品の成分値の変更を反映
 ・ 成分の追加:ナイアシン当量、難消化性オリゴ糖等を含む食物繊維
 ・収載食品の解説の充実→食品分別留意点に反映、調理に関する諸表を充実

詳細は、文部科学省ホームページ:
日本食品標準成分表・資源に関する取組(https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/
「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参照。


本記事は、Algolynx Business Sphere®が収集する情報から構成しています。 記事の内容については、発表元のソースをエビデンスとし、出来るだけ正確な情報の積み上げに努めていますが、 一部筆者の個人的な考察に基づいて書かれています。

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