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2021年10月5日(火曜日)

「添加物に関する食品健康影響評価指針」を全部改正しました

食品安全委員会は、令和3年(2021年)9月28日、「添加物に関する食品健康影響評価指針」を全部改正しました。

食 品健康影響評価指針(評価指針)は、食品健康影響評価に必要なデータの明確化を図り、また、その公平性や透明性を確保するために策定されたガイドラインです。

添加物については、平成22年(2010年)に評価指針が策定され、平成29年(2017年)に加工助剤(殺菌剤及び抽出溶媒)の考え方を取りまとめて改訂されています。

今回は、平成30年度(2018年度)、31年度(2019年度)の食品健康影響評価技術研究の研究成果やこれまでの食品安全委員会における添加物の評価結果などを踏まえて、これまでの評価指針を全部改正しました。


今回の主な改正点は、

・加工助剤について、その範囲を全ての加工助剤とした上で、毒性学的懸念の閾値(TTC)の考え方をリスク評価方法に導入したこと
・母乳代替食品のうちおおむね生後4か月までの乳児を対象とした食品に使用する添加物の食品健康影響評価について、その特殊性を考慮したリスク評価方法を定めたこと
・総則に「食品健康影響評価」の項を設け、リスク評価の基本ステップに沿って、「毒性評価」、「ばく露評価」、「リスク判定」の考え方を整理したこと
・各論として、安全性試験について、該当するOECDテストガイドラインを具体例として示したほか、国際動向を踏まえ、反復投与毒性試験などに用いる動物種やその種類数を改めたことやアレルゲン性試験では代替試験法の活用の考え方を示したこと

などです。

添加物のうち、着香の目的に使用されるもの(香料)、酵素やビタミン、ミネラル等の栄養強化の目的で使用されるもの(栄養成分関連添加物)については、別に評価指針が定められており、本指針は、これらの指針が適用されない添加物について適用されます。


本記事は、Algolynx Business Sphere®が収集する情報から構成しています。 記事の内容については、発表元のソースをエビデンスとし、出来るだけ正確な情報の積み上げに努めていますが、 一部筆者の個人的な考察に基づいて書かれています。

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